2008年10月20日

にせものみたいなほんもの。と、そのにせもの

small planet:本城 直季

small planet:本城 直季里帰りのたびに、ANAの機内誌『翼の王国』を楽しみにしているのですが、ここのところなんとなく気になっていた写真のページがありました。
ジオラマのような、でもよく見るとものすごくリアルな写真、見れば見るほどわくわくしてくるのでした。いつもなんの気なしに見て単純に「いいなぁ」と思ってそのまま忘れていたんだけど、最近のわたしはなにしろあれですから、今回の里帰り後にさっそくあれこれ調べたわけです(『ジオラマ 空撮』で検索すると別の人のブログが出てきたのですが、この方の写真もものすごく楽しいです)。翼の王国に載っていた写真家はこの本城直季さんでした。さっそく写真集を買ってしまったのですが、やはり見れば見るほど夢中になってしまいます。長男も、写っているクルマを見るたび「トミカ!トミカ!」と騒いでいます。

東京などに住んでいると、巨大なマンション群のその中に住んでいる人の数を想像して気が遠くなったりするのですが、それもこんな写真を見てしまうとちっぽけだなぁと思います。心底いやだなぁと思っている事柄も、こういうスケールで見ればかわいいもんかも。

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Posted by Kabachan at : 21:54 | Comments (5)

2008年08月20日

詩的短編小説

コヨーテ・ソング:伊藤 比呂美

コヨーテ・ソング:伊藤だいぶ前に買ったトラベルマガジン『Coyote』で、伊藤比呂美さんの短編小説を初めて読みました。
昔の民話がベースになった、コヨーテが擬人化されたような不思議なお話でしたが、ややエロティックで、やや残酷で、でもとてもユーモアのあるおもしろい文章でした。連載だったのでぜひ他のも読んでみたいなぁと思ったのだけど、ずいぶん時間が経ってるのでもしやと思ってアマゾンで探したら、見事1冊の本になってました。迷わず買いました。

雑誌に掲載された9編に加筆され、さらに書き下ろしの詩も入っていました。伊藤比呂美さんは、1955年生まれの詩人です。書き下ろしの詩からは、伊藤さんの強烈な個性がうかがえました。どちらかといえば、やはりコヨーテに掲載された小説の方がわたしは好きでした。詩の方は、わたしにゃちょっとインパクトが強すぎかも。小説だけを読んだときはうちの母も好きかなぁと思っていたけど、どうかな。
コヨーテについての短編は、どれもほんとにおもしろくてわたしは好きです。一番好きだったのは、雑誌の方に掲載されているのを読んだカエル女とコヨーテのお話し。なんともぞくっとくるブラックユーモアたっぷりの物語です。

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Posted by Kabachan at : 17:17 | Comments (6)

2008年08月13日

いとしのわが家!

IKEAかぶれの寝室 少し前にIKEAで布を買って派手なカーテンを作りましたが、それにあわせて布団&枕カバーをやっと買いました。これまでは横部分にながーいファスナーのついた無印良品の布団カバーを使っていましたが、これが洗濯のときに着せ替えるのが死ぬほどめんどくさいのでした。開けたときにむわっと出てくるほこり?羽根?にもうんざり。でもIKEAの布団カバーは下に大きな穴が開いてるだけで、そこからお布団を突っ込むだけです。海外のものはこういう作りなんでしょうか?昔買った子供用の布団カバーには上の両端にも小さい穴があって、そこから布団の角を引っ張れて便利でしたが、今は下だけなのですね。前の方が良かったけど、まぁファスナーで密閉してしまうカバーよりはずっと使いやすいです。
そんなもので、この大きなブロックチェック柄と、もうひとつグリーン系のカバーセットを買いました。安いなぁ。今まで使っていたカバーは、幅をシングルサイズに直して千葉のおうちにでも持っていこうと思います。

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2008年04月18日

身も心も雨降り気分

シュタイナーの子育て

シュタイナーの子育て 月刊クーヨン7月号増刊 (ムック) だいぶ前に本屋で見かけて雑誌を買うような軽い気持ちで買った本ですが、すっかり手放せない存在です。
シュタイナーといえば長男が幼稚園に入る際、近所にあるシュタイナー幼稚園の開放日に遊びに行って興味を持ったのだけど、テレビがダメってこととのっぺらぼうのお人形だけがやけに印象に残って「うちには無理」と決めつけていました。だけどこの本を読んでみると(本っていうか、雑誌だけど)、マクロビなんかと同じで「絶対にこうしなくちゃいけない!」というのではなく、こどもとじっくり向き合ってゆっくりと良い方向へ向かっていけばいいのだなと思いました。

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Posted by Kabachan at : 14:47 | Comments (8)

2008年04月05日

キシリトールの国だから?

わたしのマトカ:片桐はいり

わたしのマトカ:片桐はいりリエさんちで『めがね』を観て以来すっかりめがね病なのですが、この作品に片桐はいりが出ていないことだけが悔やまれ、観れば観るほど片桐はいりが恋しくなって『かもめ食堂』を見返しました。終わってみるとますます「はいりさ〜ん!」という気分になってしまい、Amazonで検索して出てきたのがこの本でした。
かもめ食堂の撮影で1ヶ月滞在したフィンランドについて綴られたエッセイ、まさに求めていた「はいりさ〜ん!」がつまった1冊でした。

片桐はいりさんといえば、わたしの記憶に強烈に残っているのが大昔にいいとも!に出たときのこと。なんとはいりさん、テレホンショッキングに遅刻してやって来たのでした。30分遅れぐらいだったと思うけど、すっぴんに汗まみれでものすごい形相だったのを覚えてます。一生懸命しゃべっていたけど、タモリの対応もどこか冷ややかで全然おもしろくありませんでした。
素でしゃべっているのを見たのがそのときぐらいで、わたしにとってはもたいさんと同じぐらい謎の人だったのだけど、こんなにおもしろい人だったなんて!と今更ながら驚きです。「良いところのお嬢さんだ」なんて話も聞いたことがありますが、確かに教養のありそうな知的な文章。しかしそれ以上に毒があって、はいりさんの人柄のにじみ出たとんでもなくおもしろいエッセイなのでした。

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Posted by Kabachan at : 14:41 | Comments (6)

2008年03月07日

ゆきさんはおじさん

マルスさんとマダムマルス:ささめや ゆき

マルスさんとマダムマルス:ささめや ゆき母がおもしろいからといって、わたしの分も(Amazonのユーズドで)買って送ってくれました。

ささめやさんって、前にも書いたけど1943年生まれのおじさんです。
ささめやさんの絵はなんだかへんてこなんだけど、中間色の色彩がものすごくきれいで不思議な魅力にあふれています。だいぶ前にこれも母にプレゼントされた『ガドルフの百合』で初めて絵を見ましたが、いつの間にか大好きになってしまいました。
絵もそうだけど、ささめやさんのインタビューなどを読んでいるととっても憎めない雰囲気なのです。今日も昔のインタビュー記事を見つけたのだけど(これ)、とてもおもしろかったです。『描く前は絶望的に嫌なんですけど』っていうのがなんともささめやさんらしい気がしました。ガドルフの百合の絵を描いたときも『本を何度読んでも全然意味が分からなくて、やめたくてしかたなかった』って後におっしゃっていて、それでも一度描き始めるとあんなきれいな絵が描けるんだから、やっぱりアーティストだなって思います。

この本はそんなささめやさんが、無名の時代に北フランスに住んでいた頃のおはなしです。日付のない絵日記のような雰囲気、北国に暮らす孤独さやささやかな歓び、窓から見たたわいもない風景などが淡々と描かれています。
あっという間に読み終わってしまいますが、何度も読み返したくなります。でもできたら続編が読みたい。

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2007年12月24日

ちびのミイのスパイスビスケット

ちびのミイのスパイスビスケット クリスマスを前に、ジンジャーブレッドクッキーならぬ『ちびのミイのスパイスビスケット』を焼きました。
『ムーミンママのお料理の本』に載っていてずっと気になっていたんだけど、近頃お友達にすっかり感化されて良い機会だったので試してみたわけです。
セモリナ粉に、しょうが・シナモン・橙皮・オールスパイス・クローブ・メイプルシロップなどの入ったビスケット、刺激的すぎてこどもたちが嫌がるかなぁと思ったけど、ふたりとも(ついでにだんなさんも)なかなか気に入ってくれたようでした。

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Posted by Kabachan at : 00:17 | Comments (8)

2007年10月02日

不思議レシピ松田式

豚肩ロースと根菜のトマトシチュー
大好きな豚の肩ロースブロックを使って、根菜のトマトシチューをつくりました。さといも・れんこん・ごぼうの入ったちょっと奇妙なシチュー、松田美智子さんのレシピです。

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Posted by Kabachan at : 12:23 | Comments (3)

2007年09月23日

PMS克服道

グリル野菜のサラダ
以前、生理前後の気分の落ち込み&イライラをどーにかしたいとこんなことを書きましたが、その後の報告をば。

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Posted by Kabachan at : 14:56 | Comments (11)

2007年08月28日

地平線のひと

長新太 ナンセンスの地平線からやってきた:土井 章史 (編)

長新太 ナンセンスの地平線からやってきた:土井 章史 (編)昨日の朝に届いた本ですが、じっくりゆっくり読もうと思っていたのに一気に全部読んでしまいました。長さんが亡くなったあと、こんな風に盛りだくさんに編集された本を4冊ほど読みましたが、一番読みやすくおもしろかったかも。
長さんが長さんになる前からの作品から年代別にまとめられ、とても愛のこもった解説付き。これを編集された土井章史さんという方は、長年長さんとの仕事に携わりながら古本屋で長さんの作品を探し回り続けた長さんオタク。ご本人を知りながらそんなことをしていた人なんで、この本をつくるのにも相当な想いがあったことと思います。それがずっしりと伝わる内容なのでした。

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2007年07月30日

夏野菜とふっくらの話題

実家から夏野菜
実家から、15キロの米袋と一緒にたくさんの夏野菜が送られてきました。わたくし、トマトはもちろんのことなすびやピーマンなどの夏野菜にめがありません。冬場はときどき缶詰を買う程度でずっと我慢していたトマト、夏になったら長男と競うようにして毎日毎日食べております。
実家のトマトはとてもワイルドです(笑。なすびとオクラはさっそく揚げびたしにしていただきました。うまいねぇ〜。

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Posted by Kabachan at : 17:53 | Comments (2)

2007年06月26日

寝ても覚めても長さん

昨日の朝、息子を送ったあと睡魔に襲われてソファでうとうと2度寝していたところ、夢の中で「ごろごろにゃーん」という声が聞こえてきてきました。
ごろごろにゃーんごろごろにゃーんと、ひこうきはとんでいきます...あれ?あれあれ?ぼんやり起きてみたら、とくダネ!の温故知人で長さんの特集をやっていました。あぁ!もっかい寝ると決めたときにテレビを消さずにいてよかった。
最近のわたしの頭の中はだいたい4割ぐらいは長さんでいっぱいで、うとうとする直前まで読んでいたのもやっぱり長さんの本で、目覚めたらテレビに長さんが出ているなんてまったく夢のようなのでした。
ところでこの温故知人というコーナは、いつも魅力的な人を取り上げてくれるのですが(岸田今日子さんとか)、どうも進行役の落語家が苦手です。映像だけ見せてくれたらいいのになぁと、この日ばかりは心底思いました。

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Posted by Kabachan at : 19:06 | Comments (2)

2007年06月08日

今更ポール・オースター祭り

トゥルー・ストーリーズ:ポール・オースター

トゥルー・ストーリーズポール・オースターの名前を知ったのは10年以上前に観た映画『スモーク』でしたが、彼の書いた本を初めて読んだのは去年のことでした。ずっと興味があったものの、たくさんある著書の中からどれを1番に読めばいいかさんざん悩んだ末に選んだ本です。
彼が人から聞いたり彼自身の偶然の出来事などがつらつらと書かれたエッセーです。こんな偶然ってあるんだなぁとびっくりしてしまったり、貧乏時代にこなした様々な職業についての話題はとてもおもしろかったです。それにしても経験豊富、そして些細な出来事でもきちんと記しておくことはぜひとも見習いたいと思いました。わたしなんかが見習ったところで...とは思うわけですが。

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2007年03月30日

やぁ★ゲバラ!惚れちゃいました

チェ★ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記:エルネスト・チェ・ゲバラ(著)、棚橋 加奈江 (訳)

モーターサイクル南米旅行日記映画『モーターサイクル・ダイアリーズ』、『トラベリング・ウィズ・ゲバラ』、『チェ・ゲバラ 人々のために』をまとめて観て、「これは読まねば!」と思った本です。
革命家となってからの彼のことはあれこれ言えるだけの知識がわたしにはないのですが、まだ彼がただのエルネスト・ゲバラとして親友アルベルトとともに旅をしながら綴ったこの日記には、すでに指導者チェ・ゲバラとしての強い意志や自信が見え隠れしています。
弱いものを守るために自ら武器を持って立ち向かうということが、日本人のわたしには本当に正しいことかどうか判断できないのだけど、少なくともこの本から受ける彼の印象は、まだ少年の面影すら残る野心家で心の優しい青年なのです。

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2007年03月29日

フロイト家のメイドさん

フロイト家の日常生活:デトレフ・ベルテルセン (著)、石光 泰夫、石光 輝子 (訳)

フロイト家の日常生活図書館でたまたま見つけた本ですが、これがもし本屋で見つけた本だったなら見向きもしなかっただろうに、これぞ図書館の魔力だなぁ。
フロイトといえば、映画『アニー・ホール』の冒頭でウディ・アレンがフロイトがネタ元だとするマルクス兄弟のジョークを引用していて、だからわたしはてっきりそういう昔のコメディアンかなにかだと、最近まで思ってたりして。恥ずかしい限りですが。
フロイトの本を読破する自信は今のわたしにはまったくありませんが、賢い人がどんな日常生活を送っていたか、それは非常に興味深いところです。この本のタイトルは、そんなわたしの下世話な心をくすぐりました。

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Posted by Kabachan at : 22:37 | Comments (0)

詩人の暮らし

ひとり暮らし:谷川俊太郎

ひとり暮らし谷川さんの文章には、日本人なら誰もが無意識のうちに出会っているだろうと思います。わたしも最近になって、「あ、これも谷川さんの文章だったのか」と気づくことが多くあります。

特にファンというわけではありませんが、数年前に谷川さんの愛車がFIATのプントだということを知ってからはなんとなく気になる人です。
普段から物書きをしている(特に谷川さんは詩人であるし、他人の文章を翻訳したりもしているので)人の、自分のことを書いた文章というのはとても興味深くておもしろいです。ひとつひとつの言葉をかみしめるように、じっくり読んだ本です。

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Posted by Kabachan at : 13:11 | Comments (0)

2003年03月11日

旅に

ミナを着て旅に出よう:皆川明

ミナを着て旅に出よう:皆川明29歳の頃、30歳なるのが嫌で嫌でたまらなかったのですが、たくさんの年上のお友達が「30過ぎるとてもラクになって楽しいよ」と口をそろえて励ましてくれました(笑。そのときはいくらそう言われたって「じたばたせずに、あきらめて受け入れなさい」というような暗示にしか聞こえなかったものですが、いざ30歳になってみるとたまたまそういうタイミングだったのかどうか、いろんなしがらみから解放されて本当に楽になりました。20代は得るものも多かったと思いますが、めまぐるしくて取りこぼしてばかりいたように感じます。 最近になってようやく自分のことが少しは理解できるようになり、少しは認めることもできるようになりました。そのきっかけにもなったのが皆川さんの本でした。皆川さんのうみだすテキスタイルはため息が出るほどすてきですが、皆川さん自身も物静かな中に情熱と芯の強さを持ったすごい人です。本を読んで皆川さんの考え方を知っていくうち、「あぁ、わたしの不器用で遠回りなやり方も、まちがいではなかったかしら」と感じることができました。

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