June 20, 2010 | 23:18  |  ,  | Comments(2)

ロシュフォールの恋人たち

09-010-1.jpg 南仏の小さな港町ロシュフォールに、旅芸人のエチエンヌ(ジョージ・チャキリス)とビルがキャラバンを率いてやってきました。年に一度のお祭りを前に、街は活気づいています。
街の中心的広場にはイヴォンヌ(ダニエル・ダリュー)のきりもりするカフェがあり、エチエンヌや絵かきの水兵マクサンス(ジャック・ペラン)達の憩いの場所となっています。ロマンチストなマクサンスは、理想の女性像を画廊に飾り、いつかその女性とめぐり合うことを夢見ています。
イヴォンヌの娘たち、ソランジュ(カトリーヌ・ドヌーヴ)とデルフィーヌ(フランソワーズ・ドルレアック)は、それぞれバレリーナと音楽家を目指し、いつかパリに行くことを夢見る美しい双子の姉妹。気まぐれな踊り子が急にやめてしまったことから、エチエンヌはふたりに代役を依頼します。
小さな町の中でたくさんの出会いがありますが、肝心のふたりはすれ違うばかり...。ジャック・ドゥミ&ミシェル・ルグランのコミカルなミュージカルは、以外にも切ない物語です。
昨年、とうとうデジタルリマスター版がDVD化されました。リマスター前のDVDが廃盤になったあと高額でユーズドを買ってしまうところでしたが、我慢してよかった。

キャラバン隊がトランスボドゥール橋を渡って街にやってくる、期待に胸が踊りだしそうな静かで美しいオープニング。
特典のDVDに映画公開から25周年を祝った式典の様子が入っているのですが(1992年なのですでに20年前...)、撮影時にバイク乗りに扮していたおっちゃん(ロシュフォールの住人らしい)などが登場し、当時を振り返ります。平凡な田舎の街じゅうのよろい戸がカラフルに塗り替えられ、大スターを率いた撮影隊がやってきた様子は、きっと物語のお祭り以上に盛り上がったのではないかしら?広場を見下ろす姉妹の部屋は、実際には市長室だったらしい。
カトリーヌ・ドヌーヴは「永遠の命をもつ映画に、25年後のわたしたちが来たことで新しい命を吹き込むことになる。少し複雑だわ」と語っています(彼女の実姉でもあるフランソワーズ・ドルレアックは、映画公開の1年後に交通事故で亡くなった。ジャック・ドゥミ監督も1990年に他界)。
そういえば、劇中姉妹が並んでいるとどうしてもフランソワーズが見劣りしてしまうなぁと思っていたのですが、メイキングの映像を見るととてもきれいな人でした。ナチュラルな髪型や私服がとても素敵なのです。妹が完璧すぎるのですね。

要となるミュージカルですが、どの曲もとても素晴らしくて印象に残ります。ダンスも、バレエのようだけどコミカルな動きが多く楽しめました。全体的に見ると動きがバラついているのだけど、これがまたこの作品らしさなのかな。
ジョージ・チャキリスと水色の相棒(無名なのかどこにも名前が出てこない人)のダンスシーンにいつも見入ってしまいますが、さすがジョージ・チャキリスの動きはしなやかでキレがあってかっこいい!水色くんは男前ですが、ダンスは必死でチャキリスに合わせてるように見えました。全然合ってないのだけど(笑。
ふたりがカフェで自己紹介をするシーンと、広場で踊り子にふられるシーンが大好きです。踊り子は青い目をした水兵に恋をして去ってしまうのだけど、ちょこまかしたステップと「どっこいしょ」と合いの手を入れたくなるような振り付けにググっときます。
特別出演でジーン・ケリーも登場しますが、ハリウッド仕込みのアクションで場の雰囲気がぱっと変わります。そこがちょっと笑えるのだけど、あれも狙いなんだろうか。

フランス語だからか、ジョージ・チャキリスもジーン・ケリーも歌声は吹き替えだそうです。地声で歌っているのはダニエル・ダリューだけだとどこかで見たのですが、本当かな。
ダニエル・ダリューといえば、わたしがまっさきに思い出すのは『8人の女たち』。あの作品でもやはりカトリーヌ・ドヌーヴと親娘でした。それにしてもお母さんにしては若すぎないかしら?と思ったら、ダニエル・ダリューはロシュフォールの撮影時すでに49歳!なのでした。全然見えない!ちなみにカトリーヌとフランソワーズはそれぞれ23歳、24歳でしたが、もうちょっとお姉さんに見えたりして...?
楽器店を営むミシェル・ピコリは江頭2:50に見えて困った。

常連客を呼んでの晩餐のシーンで意味深な話題が出ます。これはシェルブールの雨傘や『ローラ』という作品につながっているようですが、見ていないのでわかりませんでした。
『シェルブールの雨傘』もリマスター盤が同時発売されましたが、すべてのセリフが唄になっているシェルブールは、わたしにはしんどすぎて1度しか見ていません。 09-010-2.jpg にぎやかにお祭りが終わったあと、静かに物語が終わりますが、なんともいえない余韻が残ります。ソランジュがカフェでひとり座っているシーンが美しすぎて泣けてきます。ハッピーすぎないエンディングがとても印象的。
本当に何度見ても頭の中にきれいな花が咲くようです。生きててよかった。またはもっと早く生まれて、うしろのダンサーのひとりになれたらよかった。とか思ったりして。

Respons to "ロシュフォールの恋人たち" (2)

めぐみ | January 6, 2011 17:36

ロシュフォール、大好きな映画です。イラストがすばらしいですね!!

>水色くんは男前ですが、ダンスは必死でチャキリスに合わせてるように見えました。

私も思いました(笑) ジョージ・チャキリスがすごすぎるんですね。

あと、ジーン・ケリーもジョージ・チャキリスもアメリカの俳優なのに、なんであんなに
フランス語がうまいんだろう・・・と思いました。

広場で踊り子にふられるシーンの歌が好きです。「涙でメイクが流れるわ・・・」ってとこ。
自分たちがフッたくせに!(笑)

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