January 31, 2007 | 13:17  |  ,  | Comments(2)

CQ

1969年のパリ、空想好きのアメリカ人青年ポールは、モノクロの自主映画を制作しながら近未来スパイ映画『ドラゴンフライ』の編集をしています。あるときいろいろあって、ドラゴンフライの監督を任されてしまったポール、エンディングの脚本に悩まされることになります。 CQ
公開時に劇場で鑑賞したものの、好きすぎてなかなか感想をまとめることができなかった作品です。
監督は言うまでもなく、フランシス・フォード・コッポラの息子ロマン・コッポラ。物心ついたときから父親やまわりのスタッフが映画を作る姿を見て育ったんだろうなぁ、というのがどのシーンからもあふれ出してくるようです。フィルムを切ったりつなげたり、撮影現場の裏舞台の様子がとてもリアルだと思いました。

劇中ではゴージャスでセクシーな(でもB級)『ドラゴンフライ』を楽しめる一方で、ロマン・コッポラの自伝とも言うべき、ポールの映画に対する情熱や愛情がとても印象的なのです。
モノクロのフィルムで自分や恋人の日常を記録することに精を出し、バスルームの中で大まじめに空想記者会見をひとりでやっている姿がかわいらしい。このポールを演じているのはジェレミー・デイヴィス、物静かで思慮深いたたずまい、彼以外には考えらません。
そんなポールらしさがとてもよくわかるのが、深夜にスタジオを出て雪の降る街を歩いているうちに、ドラゴンフライの宇宙船に遭遇してしまう、というシーンなのですが、空想家のポールらしいロマンチックなシーンです。
もちろんヴァレンタイン/ドラゴンフライのアンジェラ・リンドヴァルや、そのほか監督自身かなり思い入れのありそうなキャスティングも魅力的です。 CQ また、登場人物たちの乗っていた車も、その人柄を反映するようなセレクトでおもしろいのです。 前半部分でのポールの愛車は、シトロエンの2CV(ドゥシヴォー)。当時安くて運転しやすい大衆車として人気があった(そしてちょっとバカにされたりもしていた)車です。それがエンディングのシーンではDS(同じくシトロエンの、スタイリッシュな高級車)に変わっていました。DS、とっても美しい車です。それから、ややアホっぽいミーハーの人気監督、フェリックス・デ・マルコが乗ってるのは赤いアルファロメオ。はまってます。あとはふとっちょのオペラ歌手がMINIに乗っていたり(似合う!)、ポールがローマで見かける自分の分身のような男は、かっこいいポルシェに乗っていました。
このポルシェの男は、空港で会ったポールと父親の会話から繋がっていますが、その親子のやりとりが父フランシスとロマン監督自身を投影しているようで、とても味わい深いものでした。鏡を使った演出にも思わずうっとりです。

その後ポールは、父の言葉からヒントを得てドラゴンフライを撮影しますが、エンディングの展開は大胆でありながらきっちり筋が通っていて、ポールの才能をうかがわせるできばえなのでした。 作品自体のエンディングも、とってもさわやかで晴々とした気持ちになります。

Respons to "CQ" (2)

川西信子 | February 1, 2007 22:03

面白そうですね、観てみます。コッポラって娘がいて「マリーアントワネット」を作ったのはその人ですか?

Kabachan | February 1, 2007 22:42

★信子さん
ほ、本名ですがな。
『マリー・アントワネット』の監督はソフィア・コッポラで、ロマン・コッポラの妹だよ。ちなみにニコラス・ケイジはいとこなんだって。
『マリー・アントワネット』はおもしろかった?
すごく観たいけど、おもしろい!って言う人とおもしろないって言う人がおるもんで、スカパー!待ちになりそうです。
映画館でおばちゃんに会ったんやね。確かにおばちゃんが飛びつきそうな映画だけど、きっとおばちゃん向きの内容ではなかったんでは??

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