[ July 2007 ] Archive
夏野菜とふっくらの話題
実家から、15キロの米袋と一緒にたくさんの夏野菜が送られてきました。わたくし、トマトはもちろんのことなすびやピーマンなどの夏野菜にめがありません。冬場はときどき缶詰を買う程度でずっと我慢していたトマト、夏になったら長男と競うようにして毎日毎日食べております。実家のトマトはとてもワイルドです(笑。なすびとオクラはさっそく揚げびたしにしていただきました。うまいねぇ〜。
長さんとわたしと息子。...母も。
わたしのうみべ:長 新太

この素晴らしい本も、うちの母が発掘しました。まだわたしも母も『長新太』という名前を知らなかった頃、里帰り中に「ヘンな絵本があったらから」と、孫に読み聞かせるために母が借りてきたのでした。
なんの変哲もないタイトルとあんまり上手に見えない水彩画、正直言うと全然わたしの好みじゃなかったので「ふ〜ん」と思っただけでした。すぐには読まずに、家族とどこかへ出かけたり友達とどこかへ出かけたりして里帰りを満喫し、そろそろまったりしてきた頃にようやく(することがなくなって)ぱらぱら読んでみたのでした。
朝の海辺が好きな『わたし』が、毎朝海辺に行くといろんなものが流れ着いています。初めはビンとか木だったのに、翌朝流れ着いたのはオバケ、その翌朝はかさ(普通に思えるけど、かさは「きょうのおてんきは、どうなんでしょうね?」としゃべる)などなど...。
でもある朝はなんにも流れ着いていなくて、なんとなくそこで物語の方向が変わった気がしたのですが、その翌朝はなんと『わたしのおとうさん』が流れ着いていました。
『かわいそうなおとうさん。わたしのだいすきなおとうさん。ゆうべ、どこかでおさけをのんだみたいです』
一瞬「え?死んでるの?」と思ってしまうような、顔色の悪いおとうさん。でも一応生きてるみたい。背広にはタコがくっついてスミを「プーッ」と吹いています。あまりのインパクトとおかしさで、わたしは1時間ぐらいそのページを眺めてました。いま思えば、長さんにノックアウトされた瞬間だったと思います。
その後実家から戻って数ヶ月たち、その本のことをほとんど忘れた状態でたまたま買った絵本が『みみずのオッサン
黄粉いとしや

近頃、きなこざとうをまぶした白玉だんごが人気です。わたしがつくれる手作りおやつではダントツに簡単。おいしすぎて、毎週注文する250グラムのだんご粉が1週間持ちません。
おだんごといえば、わたしにとってはお盆に母方のおばあちゃんがつくってくれる、大皿に山盛りのきなことあんこのおだんごが思い出深いです。ものすごい量だったなぁ。もう食べられない!と思いつつも、お皿の前を通りかかるとついつまんでしまうのでした。もう、しばらく食べていないなぁ。また食べられるかしら。
たいせつかなぁ
たいせつなこと:マーガレット・ワイズ ブラウン(文)、レナード ワイスガード(絵)、うちだ ややこ(訳)

深い色合いの絵がとても美しいのですが、肝心の『たいせつなこと』が、わたしにはあまりぴんときませんでした。
間違ってはいないだろうけど、最後のページ以外は作者の言いたいことがよく理解できない...「たいせつなのは、あなたがあなたであること」
だとしたら、りんごだってひなぎくだってまるさや白さよりも、「りんごであること」とか「「ひなぎくであること」がたいせつなのではないかな。
なんか、人気の絵本なのに素直に受け入れられない自分がとてもひねくれ者に思えてしまいますが。
原文もおそらくこんな感じかと思うけど、微妙な表現が違ってしまうのかな。ほんとにたいせつなことが書かれているとしたら、わたしは大部分をまったくはき違えてとらえているのかも。
何度か自分で読んだあと、どうにか解釈して息子にも読み聞かせてみたのですが、わたしの方が「?」と思いながら読んでいるのでやっぱり聞いている息子も「?」という顔なのでした。
たいせつなことっていうのは、人から教わることではないのかもしれない。そうじゃなくて、ありのままのあなたでいいのよ!と言ってる本なのか...。
おばけのパンツってどんなかしら?
おばけのいちにち:長 新太

おばけのくせにおばけらしからぬ、実にノンビリとしたいちにちです。わたしもこんないちにちを過ごしたいなぁ。
お友達が遊びに来てたくさんおしゃべりしたあと、ちょっと休んでから本を読むというところがなんとも良いいちにちだと思います。
『どんなほんをよんでいるのかしら? きになるなあ きになるなあ』と書いてあるけど、長さんはおばけがどんな本を読んでいるのか考えてもいない気がします。息子は「おばけのいちにち読んでるんでしょ」と言っていました。なかなかするどい。
買い物から戻ってきたおばけに対し『これからしょくじだけど なにをたべるか みんなのそうぞうにまかせるね』といった、なかば投げやりな言いぐさも大好きです。やっぱり、長さんなにも考えていないでしょと突っ込みたくなるのです。
だけどもおばけらしいシーンも数々登場します。これがまた凡人の思考を超越した発想です。おばけだもの。もしかして長さんがおばけだったのかも?
もてぎで耐久

月曜日、12時間耐久レースの観戦に行きました。 in ツインリンクもてぎ。いつものことですが、正式なレース名がわかりません。
ロメ子がお世話になってるDESTINOから155が2台エントリーということで、はりきって応援!...と言いたいところですが、朝起きたらすでにレース開始の時刻でした。スタートの様子が見たかったなぁ。でも朝8時スタートだなんて...無理。スタッフの皆様ご苦労様です。だんなさんはもてぎのライブカメラで一生懸命見てました。
チャーリーのえんびふく
オーケストラの105人:カーラ・カスキン (文)、マーク・サイモント (絵)、岩谷 時子(訳)

ある夜のオーケストラのメンバーの、コンサートが始まるまでの個々の準備風景を、事細かに描いています。なんでもない内容だけど、絵がかわいくて楽しめました。
男の人がなん人で女の人がなん人、そのうちなん人が泡がいっぱいのお風呂に入ってあとの人はシャワーを使う、お風呂からあがって大きいバスタオルで体を拭く人もいれば小さいバスタオルの人もいて...。色とりどりのバスタオルや下着を見ていると、白と黒で統一されたオーケストラの面々もひとりひとりの個性の集まりであることにあらためて気付かされます。
最初に『チャーリーのえんびふくに』というメッセージが入っているので、実在のオーケストラなのかもしれません。えんびふくを着た指揮者のチャーリーは、ドアマン常駐のマンションからリムジンに乗っておでまし、いかにもセレブな雰囲気ですが、その他のメンバーはごく普通の暮らしぶりであることがうかがえます。ちょっと意外でした。
トンカツ食べたい
つきよのキャベツくん:長 新太

キャベツくんが歩いてくるとブタヤマさんがやって来ました。と思ったら、ブタをまるごと揚げたトンカツでした(ちょびひげつき)。ブタヤマさんもやってきてびっくり。とてもいい匂いがするので食べたいのだけど、キャベツくんもブタヤマさんも少しこわい様子。
キャベツくんシリーズの中でわたしは一番好きです(長男は『キャベツくんとブタヤマさん
トンカツが鼻からプアーッといい匂いを出すと、森の中から「およびですかー」ととんかつソースが走ってくるところなど、たまらないです。トンカツの行末もまた、予想外でびっくりしてしまいました。
長さんの個展でどこかに書いてあったのだけど、『キャベツくん』でブタヤマさんに食われそうになったキャベツくんが、それから20年を経て『つきよのキャベツくん』ではちょっとたくましくなっている、らしいです。
長さんが意図してそうしたかどうかはわからないと添えてあった気がしますが、つきよのキャベツくんの表紙のキャベツくんは、確かに白いTシャツからのぞいた腕がややマッチョ(笑。
どこから入ったか?
りんごとちょう:イエラ・マリ、エンゾ・マリ

ひとりのときはだまって絵を眺めるだけですが、息子と一緒のときは適当にお話を作って聞かせています。花が咲いてりんごがなるまでの過程がとてもよくわかるとともに、ちょうの生態まで知ることができ、なるほどなぁと思いました。上手に共存しているのね。
秋頃になると毎朝有機栽培のりんごを食べるのですが、そうしたらときどき小さな虫が中にいて飛び上がることがあります。でもこの本を読んでからはちょっと愛おしく思えたりして。まぁやっぱりこわいですけど。
時代を塗りかえるみみずの物語
みみずのオッサン:長 新太

その頃はちょうど絵本に目覚めた長男のためにあれやこれやと買いあさっていた頃だったのですが (ポール・ランドや酒井駒子などなど...)、このド派手なピンクによれよれの「みみずのオッサン」というタイトルを確認した瞬間の衝撃、忘れることができません。あの時、吸い寄せられるようにこの本を手に取らなければ、いまのわたしと息子たちはなかったかもしれない...。
少し立ち読みをして、あまりの衝撃的な内容にとりあえず買って帰ることにしたのですが、家でじっくり読んでいると、これまでの自分にとっての絵本のあり方が音をたててくずれていくようなのでした。
正直に言うと『あおくんときいろちゃん』も『ちいさな1』も、わたしには少し難しい。「こうなんだよ」ということを示されると、それがピンとこなかった場合に思考がストップするのかもしれません。
長さんの絵本は「こうあるべきだ」という概念を打ち砕いて、凝り固まった脳みそをパーンと開放してくれるように思います。視野を広げて自分で考えろ!と言われているようでもあります。
みみずのオッサンは「オッサン」という名前のみみずです。散歩に出かけたらペンキと絵の具とクレヨンの工場が爆発して、街中ドロドロのベタベタになってしまう。おとうさんもおかあさんも、ビルも新幹線もベタベタになって動かなくなってしまったけど、みみずのオッサンはそれをぜーんぶ食べてきれいなどろに返します。
きれいなどろが一面に広がり、それが緑の大地になって恐竜があらわれます。みみずのオッサンが「きょうりゅうになりたいなぁ」と思うと、おつきさんが「みみずのオッサンはそのままでいいよ」とやさしく言います。
オッサンがペンキや絵の具をどんどん食べるあたりから、物語のスケールが大きくなって変な笑いがこみ上げてきます。みみずのオッサン、かっこいい!
子どもたちはペンキをもぐもぐ食べながらするするときれいなどろを出しているオッサンの姿に大喜びです。
最後の一文もなんともいい感じ。















