[ 長新太 ] Archive
「ぱ」「ぴ」「ぷ」「ぺ」「ぽ」
おしりのぞうさん
みんなびっくり:長 新太

とても古い本だけど、わたしは読むのも初めて。どっちかというと、長さんの作品はあたらしいものの方が物語がしっかりとしていて好きなのだけど、これはちゃんと起承転結があっておもしろかったです。
いたずらこざるがやってきて、ぞうのおしりにぞうの顔を描いてしまいました。ぞうはそれに気づきませんが、前にも後ろにも顔のあるぞうにみんなはびっくり。こわくなって逃げてしまいます。なんでだかわからずになんだか寂しくなってしまうぞうさん。
読んでいるとぞうさんが気の毒になってしまうのだけど、寂しそうにしているのにおしりに顔があって笑い泣きしてしまいました。
チョコレートパン
チョコレートパン:長 新太

「今年は実用的なものを贈ろうと思うけど、なにがいい?」と聞かれたけど、いくら考えても長さんの絵本しか思い浮かばなかったもので...。
長さんの本は無限にあるので収集していると収拾がつかなくなりそうですが、それでも数ある中の目立たない作品は、気づくと絶版になってしまっていそうでついつい。あぁ、トリとぼく...。
チョコレートの池にパンがやってきて入ります。そしたらチョコレートパンの出来上がり。パンではないものたちもぞろぞろやってきます。
それだけのおはなしだけど、絵を見ているだけで楽しいです。長男は「かえるとカレーライスみたいだ」と言っていました。次男はチョコレートパンが食べたいと言っていた。わたしもー。
クルマ的思考
ねむる:長 新太

「ねむる」ことについて研究している男の子のおはなし。夜中に目が覚めたら枕と布団が「グー」と寝ていたり、朝トイレに入ったらトイレが「スー」と寝ていたりします。「椅子や机にも魂があると思う」とおっしゃっていた、長さんの思想が垣間見えるようです。
だけれど、学校でそのことについて聞いてみると、先生は「じゃあ夢のことも研究してみたら」とつまらないことを言うんですね。そのあとには子守唄の研究もしたらなんて言われて、「ぼく」は自信がなくなって寝てしまうのですが、さりげなく書かれているけどちょっと切なくなりました。
子どものこんなすてきな発想には、もっと耳をかたむけるべきですね。
うちの子どもたちも、エンジンの止まっているクルマを見ると「寝ているね」と言います。次男は毎朝登園の途中に会うクルマにあいさつしたりしているのですが「あのマーチ、なんて言ってる?」などと聞いてくるので、面白い答えを返すのにこちらも必死です。でもたいてい余裕のない場合が多く「早く行かないとバスが来ちゃうよーって言ってる」なんて、親の都合でしかないような返答をしてしまいます。反省反省。
絵本画家の頭の中
絵本画家の日記2:長 新太

長さんが闘病中の、ごく短い白黒の絵日記なのですが、何度読んでも胸がいっぱいになってしまいます。日記の内容からも、時々体調が良くなかったり気持ちが塞いでいるような様子がうかがえるのですが、それでも文章や絵はユーモアに溢れていて、とてもおもしろいです。
少し真面目な長さんの文章を読んでいると、なるほどあんな絵本が描ける理由がほんの少しわかる気がします。寄稿のために書いた日記だから、ほんとうの長さんの心の中とは少し違うかもしれないけど、人生の先輩でもある長さんの言葉の数々は、人生の道標のようでした。
この10倍ぐらい、もっともっと読みたいなー。
アマゾンを見てみると、この本はもう絶版になっているのかと思ったけど、いまは講演会DVD付き
ムニャムニャ
ムニャムニャゆきのバス:長 新太

降りてくるのは、海のさかなや三角定規や徳川家康などなど...。凡人にはとうてい思いつきそうにないものたちが次々と降りてきて、ページをめくるたびにドキッとしてしまいます。それにしても、大阪のおばちゃんもびっくりしてしまいそうな大胆な色使い。
うちでは長男には大ウケだけれど、次男は真顔で見ています。三角定規とか、わからないかな。
ところでムニャムニャってどんなところでしょう?気になるけど、わからないからおもしろいんだって。そんなことをきいてはイケマセンイケマセン。
最後のページ、大好きです。
さかなたちの旅
ノンビリすいぞくかん:長 新太

小学生の頃好きだった記憶があって、懐かしくて久しぶりに読んでみました。内容はまったく覚えていなかったんだけど、予想以上のナンセンスに脱力です。
水族館にいるらしい魚ごとの短編になっているのですが、水族館でのエピソードはほとんどなくて、タコがジャイアンツの試合を見に行ったりフグが刑事ドラマの撮影に混じってしまったりと、かなりぶっ飛んだ内容です。わたしはたしか、これで読書感想文を書こうとしてダメ出しされた記憶が...。
最近までわたしの本棚に並べてあったのだけど、いつの間にか長男のお気に入りになってしまいました。一度試しに読んであげたら思った以上にはまった様子。確かに、男の子が大喜びしそうな内容なのです。ところどころにコマ漫画があるのも、少年の心をくすぐるのかもしれません。
わたしはさすがに、ここまでくると大喜びはできないかしら。おもしろいんですけどね。谷川俊太郎さんが「長さんの文章は、ナンセンスすぎて時々不安になる」というようなことをなにかの対談でおっしゃっていたけど、それにすごく納得しました。別の本ですが、『ブリキのおまるにまたがりて
でました
ちへいせんのみえるところ:長 新太

数年前、わたしは先に原画を見たのですが、あまりの不思議さにいったいどんな内容なのか気になり、すぐに絵本を買いました。でも実際に読んでみても「こんなのあり?!」といった感じ。
地平線の広がる野っぱらで繰り広げられる思いもよらない物語。脳みそがびっくりしてしまいますが、突如現れるなにかの気配や、そのあとの静けさまでも不思議と伝わってきます。
それにしてもこんな本のどこがおもしろいんだろう?と思わないでもないのですが、こどもたちに読んであげると大喜びするのでした。そしてその様子を見て、わたしもやっぱり大喜びしてしまうのでした。次男の方は、読んだあとで必ずわたしから絵本を奪って、最初から読み直します。字は読めませんが、昨晩はいちいち「でまった!」と叫びながら読んでおりました。
しかし長さんはこの絵を一枚一枚描いたのですね。きっとすごい速さで描いたに違いないけど、制作中に不安になったりしなかったかしら?とか、余計な心配をしてしまいました。こういう絵本が認められるのも長さんでこそと思うのですが、もっともっとナンセンスな、素敵な絵本作家が増えてくれるとうれしいなぁと思うのでした。
Amazonのイメージのところに、裏表紙に長さんのサインの入った画像が掲載されています。たこのイラストが「でました」しています。こんなサインをもらった方、幸せ者だなぁ。
うみちゃんのまど
うみちゃんのまど:中川 ひろたか(文)、長 新太(絵)

中川ひろたかさんのことばに長さんの絵で、なんだかとても新鮮でした。長さんが他の人の文章に絵を描いた作品は数冊しか持っていないけど、今江祥智さんとの絵本などとても好きです(持ってないけど...)。そういうときの長さんの絵はいつもと少し違う気がするんだけどどうでしょう。
このうみちゃんのまども、色彩がものすごくきれいです。ピンクの雲と大地の黄緑が、いつものぶっ飛びな色使いとはちょっと違ってなんだかちゃんとしている感じ?
うみちゃんが窓から空を見ていると、ひこうきがブーンと飛んできて、うみちゃんを乗せてくれました。おしゃべりなひこうきで、うみちゃんはしりとりをしながらいろんな国に行きます。きいろのくに、ろくでもないくに、いちばんぼしのくに...。
ろくでもないくにはかなり笑えました。きいろのくにもきれいだった。うみちゃんは目がチカチカすると言っていたけど。ひこうきのおしゃべりがことば遊びのようで、子どもたちは気に入ったようです。
でも少し長いので、寝る前に読んでいるとわたしの方が寝そうになるためあまり出番がありません。たまには読んであげないとねー。
かえるとカレーライス
かえるとカレーライス:長 新太

かえるが大きくなったのか、はたまた山が実は小さかったのか、途中からびっくりするようなことが起こります。白い山はごはんの味がしたのでしょうか?
とにかく、この奇想天外な展開が長男はたいそう気に入ったようでした。この本を読むたび「ぼくはかえるもカレーライスも大好きなんだよ」と訴えてきます。
カレーを食べた後のカエルの鳴き声、わたしはいつも真似してしまいます。カレーカレーカレー。
















